2月1日が今年もやってきました。2023年2月1日
2月1日が今年もやってきました。都内の私立中で競争の火ぶたが切られました。2000年代に入ってから、急に志願者が増えた中学受験です。多感な感受性を育む大切な時期に、勉強に費やしたエネルギーが実を結ぶように祈っています。
前回より続き
「発達障害」クラスに3人の“衝撃”…「もしかしたら」と感じたら早めに受診を 早期の“療育”が効果的© FNNプライムオンライン
発達障害は「遺伝」するのか
発達障害の原因である脳の機能障害は、なぜ生じるのか?
発達障害の原因については、まだはっきりとは解明されていないものの、「遺伝子的要因」と「環境的要因」の2つが関係していることがわかってきている。
自閉症スペクトラムのきょうだいがいる場合、もう一人もそうである確率について、アメリカで研究が行われた。
その結果、一卵性双生児の時は77%、二卵性は31%、通常のきょうだいは20%だった。
このことによって、遺伝が関係していることはわかった。
同時に、遺伝子が同一であるはずの一卵性双生児の場合でも100%という結果ではなかったため、遺伝子以外の要素が絡んでいることも明確になった。
それが「環境的要因」ということになる。 以下続く
では、どんな「環境」が発達障害の原因となるのか。
胎児期や出生後に脳や心身が発達する中で、様々な環境の影響を受けるが、どういった要因が関係するのか、まだはっきりとはわかっていない。
また遺伝的な要因と言っても、親から子へ単純に遺伝するとは言えない。
現在は、発達障害には、なんらかの遺伝的要因が関わっているが、その他のさまざまな環境要因と複雑に影響し合って発現するという考えが主流になっている。
発達障害は治療できるのか
では、発達障害は治療できるのだろうか。
発達障害を完全に治療する薬や手術などの医学的な方法は現在 存在しない。
しかし、早期からの「療育(社会的に自立できるように取り組む治療と教育)」は、症状改善に大きな効果があるとされている。生活の適応能力を高めることが可能になる。
そして、療育訓練は早ければ早いほど良いと言われている。
もし、ご自身の子供が発達障害では…と感じたら、早く専門の医療機関を受診することが望ましい。
ADHDの場合、服薬を取り入れることもある。脳内の神経伝達物質の不足を改善する働きがあり、症状が緩和する。(小林晶子 医学博士・神経内科専門医)
多くの場合は、何かしらの不自由さを感じている子どもも、学校生活でのさまざまな軋轢を経験し、乗り越えていくことで適応力が増し、学習や生活で困難を生じなくなるものでしょう。従前はそういうことが多かったです。
私が小学校、幼稚園で講師を務めていた頃には既に問題の兆候はありました。30年以上前の話です。当時の教員と最近話をしたところ、「入試とは、子どもの持っている力を測るという本来の目的のほかに、入学を許可した後に、責任を持ってその子を指導できるかを判断するという目的がある。昔はギフテッドの子にそういう子が多かったけれど、今は言動面だけに問題がある子が確かに増えている」ということでした。
専門医や専門職に就く人の考察や提言もひとつではなく、データの扱いや検証方法により、導き出されるアドバイスも千差万別です。困った子の多くは境界にいる子です。
私はすべての子を、「愛情を持って理解する」ことから始めると、そこから続く道が見えてくると思います。「困ったこの子を何とかしなきゃ」ではなく。
つづき終わり