マイアミ・ニューヨークトラブル紀行②2023年8月2日
マイアミ・ニューヨークトラブル紀行②
「個人主義」がアメリカで徹底していることは随所に感じられることでしたが、それは犯罪や違法行為においても発揮されていました。
ニューヨークといえば正規外の違法タクシーが跋扈しております。有名ですよね。特に日本人は現金を多く持っていることが知られていますから、JFK空港でもJALやANAの到着口を出たあたりではカモられがちのようです。
ライセンスがなくてもタクシー業務をするぐらいなら大局的には大した問題ではないかもしれませんが、不当に高額を請求してくることが問題です。以前JFKで白タク運転手と支払いで揉めた日本人が警察に通報したところ、寄ってきた運転手の仲間にナイフで刺された、という話も聞いたことがあります。
白タクは乗ったら最後、乗らないこと。向こうから巧妙に声をかけてきますからね。車にメーターがついていなければ白タクは自明です。すぐに降りましょう。
万一気づかずに誘導されて乗車した場合でも、身一つであれば車から降りて逃げることで不法請求の被害を回避することも可能です。ただしスーツケースや荷物がトランクに入れられていたら、それを取り戻さなければならないので、結構厄介です。下車して荷物を出せと運転手と交渉したとしても、払わないならこっちをもらう、と運転手は荷物を乗せたまま逃げ去るかもしれません。そちらのほうが、はるかに被害が大きいでしょう。
そこで正義を発揮して暴力沙汰にでもなったら、こちらは先ほど入国の際に10本の指の指紋を採取されていますからね。こちらが加害者にされる可能性も生じます。まあ運転手と交渉により、幾ばくか多めでも払わざるを得ないかもしれません。さらに重大な事態を避けるための保険料と割り切った方がいいかもしれません。
かく言う私は、乗り遅れ寸前の乗り継ぎ飛行機を求めて、大急ぎでJFKのターミナル1からデルタ航空の発着するターミナル4へ緊急移動を要しています。妻と2人ですが、娘に頼まれたお菓子を満載した、厄介な大荷物を含めて大きなスーツケースが3つ、機内持ち込みカートが2つ、手荷物のバッグが2つという多荷物です(外国人観光客の中には、幼児3人に加え、幼児用のカヤックやボードや、その他の大荷物を抱えて移動する夫婦もいるほどですから、人種の違いは一目瞭然。体力と気力の差をまざまざと見せつけられるところです)。
そして通りがかった空港職員にターミナル4の場所を聞くと、到着したターミナル1と出発するターミナル4は、羽田や成田空港のターミナル1と2のように隣接しているわけではなく、JFKでは1から8まであるターミナルは、まるで東京ディズニーランドからディズニーシーを移動するように、モノレールかタクシーでの移動が必要だったのです。
空港職員が荷物を運ぶ手伝いをしてくれ、案内してくれたエスカレーターを下り、「急ぐならタクシーで」とアドバイスを受けたところ、タイミング良く、“Taxi? Terminal 4?” とこちらの窮状を察したかのようにタクシードライバーが登場しました。つづく