わが子がヤル気を起こす扉の開け方②2023年10月25日
わが子がヤル気を起こす扉の開け方②
さて、毎朝食にとりのモモ焼きを自分で焼く、という習慣が幼少のみぎりよりあったにも関わらず、大人になってからさっぱり厨房に足が向かなかった私なのですが、TikTokのキャンプで作る料理の映像を見て、ふとメラメラと湧き起こる感情に気づきました。自然をバックに、焚火の炎が揺らめく中、熱く熱した石板の上で焼くステーキなどを見て、自分の中にあった、今まで刺激を受けずに蓋をしたままになっていた宝箱が、期せずして開けられた感覚を自覚したのです。私は元、カブスカウト、ボーイスカウトの隊員でしたし。
寝る前に、野営や食事作りの映像を探して見まくる日々を過ごすうちに、小さなミルでごりごりと豆を挽いて作るコーヒーや、ホットサンドメーカーで作る熱々のサンドウィッチを見るにつけて刺激が増し、徐々に家での予行練習も増えてきました。
私の料理の特徴は、早飯食いの私と、ゆっくりのんびりペースの妻の食事時間のタイムラグのせいで、妻が食事を終える頃は、私がお茶を出しつつ、鍋も食器もすべて洗い終え、ゴミまでまとめている、というところですね。味うんぬんよりも。だいたい世の妻というものは、夫が厨房で蕎麦打ちなどを始めると、その道具の凝り方や後片付けの始末のつけ方に大いに不満を抱くものですからね。
さて、何を申したいのかと言いますと、「わが子のヤル気」のことです。まさか私が料理に興味を持ち、実際に調理をするようになるなどとは、私本人が予想だにしなかったことなのです。それがその気になった理由は、キャンプの映像にはまったせいです。渓流や山や大自然をバックに、暮れなずむ中、ランタンや焚火の炎の下で料理を作るという映像にすっかり魅了されてしまったからです。やはり映像を見るとか、自分の目で実際に見てみる、という経験はなによりも自分の心を動かすきっかになります。
ただし、料理番組などいくらでもテレビで流れていますが、それではなく、私が触発されたのは、キャンプ飯を見たからでした。つまりキャンプと料理作りという触媒が2個必要だったということです。
年長、年中のお子さんを持つお母さんは、わが子が勉強やペーパーに行き詰まることはしょっちゅうありますね? それ以前に、もっと重要なことがありますね? 毎日戸外で走り込んだり、お手伝いを励行させたりと、生活を整えることです。最初の段階でつまづくことも日常茶飯事ですね。それでも目標のためにやらなきゃならない。そんな時、どうしていますか?
目先を変えること、に注力した方がよさそうです。ペーパーを無理やりやらせると勉強そのものが嫌いな子になってしまいそうですよ。ですからペーパー学習に乗り気でない時は(絵画でも、お手伝いでも、なんでも同じです)直接的にペーパーをやらせるために腐心するのではなく、ペーパーがやりたくなるような、わが子の心の着火ポイントを他に探ってみる、という攻め方があります。
いやーな課題を乗り越えたらその先に何があるのか? その将来を描いた映像を見せる。志望校に足を運んでみる。志望校に通う児童の下校のようすを見せる。可能であれば運動会や学習発表会や音楽会などに出かけ、一緒に体験する。他にもありとあらゆる可能性を考え、行動を起こすところから可能性の扉が開かれるものかもしれませんよ。
「あなたががんばったら、大好きな○○ちゃんにモテるかも」などとママがささやくとかね、不純な動機に突き動かされて、結果的にそれが一番本人を動かした動機づけだった、なーんてこともあるかもしれません。
わが子がまだその気になれていないのならば、まだ開けていない扉があるということです。がんばってわが子の心を開ける扉を探してください。今までいくつの扉を開けましたか? 10?100? いやいやもっとわが子の心の扉は奥にあるかもです。
「わが子の心に届くまで扉を開き続ける」これが親の役目です。