大学入学共通テストが始まり終了しました。2024年1月17日
大学入学共通テストが始まり終了しました。受験生にとって、自分の将来を大きく一歩進めるための試練です。思う存分自らと戦い、自らを鼓舞して挑戦してください。
前回よりつづき
さて、人生100歳時代のおめでたいお話の続きです。父の親友とも呼べるその女流シナリオライターの先生は、私の小学校1年の時の同級生の母親であると前回お伝えしました。
私の同級生は女の子でしたが、極めて活動的な幼少期を経て、後年自立した女性になりました。当時私たちは活発男子とお転婆女子同士、とても気が合って一緒に過ごす仲でした。
小学校中学年の頃のある日、シナリオライターの件の先生から、うな重付きで番組視聴会のお誘いを受け、友人の家で一緒にテレビで放映される番組を見ました。ムーミンです。
原作には登場するけれどもテレビでは初登場という、「にょろにょろ」という生物が出て来る話でした。今思えばそれは、彼女の書いたシナリオが初めてテレビで放映された、彼女のデビュー作だったのでしょう。
不真面目な視聴者である私の感想は、「全体として話の展開が少し地味だった」といったことを伝えました。それに発奮したわけではないでしょうが、彼女はシナリオライターとして実績を積み重ねていきます。
私がそれを実感するのは、私の家(当時母はオートクチュールのデザイナーで、家の一階がサロンでしたので)に彼女が遊びに来る時に、土産を持ち寄る頻度が高まっていたからです。それは変わらずいつもトップスのチョコレートケーキで、すなわち赤坂のTBSに足繁く通うようになっていったからです。
そこに女流敏腕プロデューサーの石井ふく子さんが登場します。友人の母はシナリオライター名を高村美智子と名乗り、二人で珠玉の小品を発表していきました。1970年代から80年代の話です。
時は流れ、私もとっくの昔に同級生の母の年齢を飛び越え、今や彼女を「おばちゃま」ではなく愛称で呼ぶ仲となりました。その愛称は「ゴマちゃん」というもので、話のいきさつを考えるとけしからん呼び方なのですが、いつしか定着しました。それは、小柄な彼女が声楽家志望であったことをからかった父が、「大きな舞台で観劇したら、ゴマぐらいにしか見えないよ」という失礼を発端とする命名でした。つづく