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理事長通信

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⑤ 前回よりつづき2024年7月17日

⑤ 前回よりつづき
 EUやイギリスでは2035年までにガソリン車の製造を禁止するなどの声明を出し、その政策に乗ったフォルクスワーゲングループのポルシェですが、今年登場したマカンの新型車はハイブリットではなく完全な電気自動車です。今後はガソリンエンジン車の製造廃止に移行する気配です。今のところは。
 ところがロシアとウクライナの戦争が始まると、ロシアからの給電に頼り切っていたEUは尋常ではない電気代の値上がりで、昨冬を越すための暖房費の高騰も相当なものとなり、ガソリン車撤廃どころではないという現実に直面し(自動車の電気代などとても賄えない)、2035年にはガソリン車の製造を全廃するはずだった規制基準を緩めています。
 アメリカでも昨年の冬の大寒波では、想定外の気温低下が車に積載した電池の電力を著しく低下させ、おまけに給電するガソリンスタンドの充電力もほぼ無力となり、氷点下の下、動かなくなった大量の電気自動車で道路は埋め尽くされ、その横をガソリン車が走り抜けて行った映像は記憶に新しいです。

 これに先立つ2022年2月には、商船三井が欧州から日本へ約4000台のフォルクスワーゲングループの車両を運搬する運航の最中に太平洋上で火災を起こし、船自体が全焼したことがありました。船には1100台のポルシェと200台近いベントレーとランボルギーニなどの超高級車も含まれています。
 火災の原因はポルシェの電気自動車、おそらくタイカンのリチウムイオンバッテリーから発火したと推察されています。
 現在フォルクスワーゲン社は訴訟を起こされ責任を追及されています。この事件以外にもヨーロッパからの電気自動車は船会社から搬送を断られ、特に日本の並行輸入業者は海外からの輸入を阻まれ打撃を受けていると聞きます。
 なんのことかとかいつまみますと、電気自動車は何らかの条件下で、停止中に燃えることがある、ということです。よく飛行機に預けたトランクの中の、携帯電話用のリチウムバッテリーが自然出火し爆発したという、あれです。
 蓄電池の歴史は古くとも、やはり大容量化と同時の小型化や軽量化などの歴史が新しいから、解決できていない諸問題があるのでしょう。

 ガソリン車は放火しない限り燃えることはありませんから。一部の古い年式のフェラーリ(ガソリンエンジン車の話です。古い、と言っても数年から十数年ほどの経年車ですが)は排気管や周辺の部品を固定するために使用する、本来は発火しないはずの耐熱製材(接着剤の一種)が経年劣化により性能を落とし、走行中にエンジンが高温化したことに触発され燃えるという事故が幾度も起きましたが、これは稀な事例です(高速道路で、交通事故ではなくフェラーリが走行中に炎上し、首都高速〇号線が一時通行止め、といった時々聞く話です)。話は続きますが、話の方向性としては、ではどのように社会で対応するかという解決案へと続いていきます。

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