一年の総決算、と呼ぶ日が誰しもあると思います。2024年8月21日
一年の総決算、と呼ぶ日が誰しもあると思います。たとえば仕事上の一年の総決算が仕事納めの日、という人もいるでしょう。経営者ならそれこそ企業の決算日かもしれません。
健康上の総決算の日が、年に一度の人間ドックの検査結果を聞く日である、という人もいるかもしれません。
私は年に3回献血をする者ですので、そのつどわが身の健康に感謝するとともに、私の血が誰かのお役に立てていることに感謝する日でもあります(数値が一週間後に通知されますので確認ができます)。
私は自身のメンタルと心身に溜まり、淀み、沈殿した灰汁、のようなものを体内から洗い出すような、ある種、儀式的習慣をもっています。いや、大層なことではないのですが。
それは、比較的近場で構わないので海に出かけ、身体を天に向け大の字にして海に浮かべ、満天の空に輝く太陽から降り注がれた陽光に体を焦がしてぷかぷかと漂う、というものです。夏の日を選んで。
絶えず寄せるさざ波に心身を洗われると、すぐに私の足先、手の指先から細かなベージュ色の砂がさらさらと体外へと流れ出て、帯のように連なる砂はすぐに海に溶け込んでいく、というイメージを明確に感じるのです。もちろん私の足先がハマグリかアサリのようで、塩水に浸けたせいで砂を吐いているわけではありません。あくまでそんな光景があたかも私の指先、足先から見えるようなイメージを私が持つだけです。
その時に私はさまざまなことを念じます。主として反省です。
私の仕事はある意味、受験という親と子の身に起きる人生の試練を乗り越えて行く、そのお手伝いです。受験に勝つためのテクニックを教えるという短絡的なことは全体の10%ほどに過ぎません。受験を通して、わが子を輝く子に育てること。そのために父親、母親はどのような心構えと態度と言葉でわが子を導いていくか、家庭生活で大事なことのすべてをお伝えするのが私の仕事です。
なんだか大風呂敷を広げているようですが、私はそこに迷いや恥じらいやてらいは全くありません。子育ては家庭生活がすべてです。受験のための子育てではありませんが、子育てですべてが決まります。
受験を終えた後、その生活が今後の人生でわが家を支え、助ける明確な基準と指針を作り上げることができると信じています。
その結果、努力や挑戦や継続や、その他多くの積極的な姿勢をお父さんお母さんから認められて、ほめられて育ったわが子は、父母が大好きな子にきっと育ちます。父母を敬い、自立した後に感謝を忘れないわが子に育ちます。
わが子を「輝くわが子」に育てたファミリーには、素晴らしい「わが家の教育哲学」が確立されることでしょう。わが家が何を大事、と考えるか、そこに言動の指針があり、そこに筋の通った言動をするわが子は、社会から受け入れられるばかりか、一目を置かれる存在となるはずです。
受験、特に小学校受験と中学受験は親の受験ですから、親がわが子に勉強を強要する言動では、もしかしたら眼前の結果(合格)を引き寄せることはできても、生涯続く親子の信頼関係が犠牲になる危険もはらんでいるのではないですか? つづく